●ショッパー3月号掲載記事。

天然酵母とイーストの相違点

 最近注目されている天然酵母パン。パンの市場ではまだまだイーストが主流ですが、こだわりを持って提供するパン屋では天然酵母パンを中心にラインナップするほど。
 では、天然酵母とイーストの違いはどこにあるのでしょうか。英語でイーストは「酵母」を意味します。天然酵母ともに同じ意味なわけです。違いは、その培養方法にあります。天然酵母は、自生する果実や穀物、植物などに付着する野生の酵母を利用してパン種にするもの。市販の天然酵母は天然の原料を自然培養し、乾燥させたものであり、安定した発酵力を持ち、使いやすいものです。20時間以上起こして使うものが多く、イーストより時間はかかりますが、独特の風味が味わえるのが特徴です。
 一方、イーストは単種の酵母に糖蜜を栄養分として与え、工業生産として工場で酵母菌を遠心分離にかけ、特定の酵母の培養を重ねたもので発酵力に富み、短時間でパンが焼ける特徴があります。市販のイーストを使ったパンは、小麦粉改良剤、乳化剤、酸化防止剤、保存料、膨張剤など化学添加物が多いものです。また、バターやトランス脂肪酸を含むマーガリンなども含有しています。
 パンの好みはひとそれぞれですが、安全性が問われている現代において、本質を見抜く目が求められているのではないでしょうか。

●ショッパー4月号掲載記事。

外食時の注意点

 マクロビオティック専門のレストランやベジタリアン、ヴィーガン(穀物菜食主義)向けのレストランでは、ある程度使用している野菜や調味料、味付けなどには安心してよいといえます。しかし、一般的なファミレスや路面店のレストランなど冒頭に記述した類に入らないレストランでは、油や調味料、添加物など質の悪いものがたくさん入っている場合が多いのが現状。特に塩分が強いのも特徴のひとつです。では、そのようなレストランで何を選ぶべきか。食の好みは千差万別ですが、外食のときは、たとえ精製、精白したものであっても穀物を注文するとよいでしょう。穀物はもっともバランスのとれた中庸の食べ物であり、ほかの陰陽の偏った食べ物を食べても、ある程度、バランスをとって中和してくれるからです。シンプルなメニューを選ぶのも賢い選択方法といえるでしょう。醤油などは、予め料理にかけずに別に添えるようお願いすれば、問題ありません。醤油の量の加減ができます。ちょっと、塩分を取りすぎてしまったかなと思ったときは、ナトリウムを排出するのに役立つ、カリウムを摂取するようにします。身近な食材であれば、リンゴや海草類、飲物であれば、麦茶やとうもろこし茶などを飲むとよいでしょう。塩分の過剰摂取は高血圧にもつながります。外食時には、ごま塩を持ち歩くと役に立ちます。

●ショッパ−5月号掲載記事。

木に生い茂る新緑が目に鮮やかに映る初夏は、木の葉がぐんぐんと成長、気温も冬に比べると20度前後に上昇し、真夏になると、気温もピークを迎え、もっとも暑い日には40度近くになることもあります。春から夏にかけて、暑くなる季節をマクロビオティックでは「陽性」の季節と呼びます(逆に秋から冬は気温も下がり、寒くなるので陰性の季節と呼びます)。熱がこもりがちな暑い季節には、体温を下げ、余分な熱を発散させる陰性の食べ物が必要になります。
 陰性の食べ物といえば、トマト、キュウリ、ジャガイモ、ピーマン、ナスなど。ほとんどが夏を代表する食材です。マクロビオティックでは、これらの食材を通年ではほとんど用いませんが、熱を発散という観点で取り過ぎに注意しながら、使うとよいでしょう。調理法のポイントは、火にかける時間を冬より短めに、サラダにしたり、さっとゆがいたり、ウォーターソテーにしたりと軽めに仕上げます。食材の切り方も小さく切ることで、火の通りも早くなります。
 玄米ごはんも圧力鍋は圧をかけて炊いていくため、陽性の調理法で、陰性寄りの調理法では、土鍋を使い、ゆるやかな火まわりで、はと麦や押し麦、とうもろこしなど陰性のエネルギーを持った穀物を混ぜて炊くと重くならずあっさりとして、お薦めです。